昨日、レンタルDVDで観た映画がさっぱりで、口直し? のつもりで文庫本を開いた。
『40 翼ふたたび』(石田衣良)は40歳の大人たちの物語。
同じ著者の『4 TEEN』を2年ほど前に知人に借りて読んだ時は、14歳の少年たちがさわやかに描かれ、希望の持てる終わり方に好感をもった覚えがある。
ところが、40歳バージョンは楽観的に過ぎると感じて、個人的にはダメだった(細部は考えさせられる部分もありましたが)。
文庫になるくらいだから、人気のある本なのだろう。
そこで腕組みして考える。
1、日々のストレスが日本人のなかでミニマムではないか、というくらいの私が、楽観的でリアリティーないと思うのに、いったいどんな人が共感できるのだろう。
2、それとも、たとえあり得ないようでも、希望に満ちた物語を必要としている人が、世の中には大勢おられるのだろうか。
3、あるいは、さまざまな40歳ストーリーをなぞった最後に救いをみて、心が落ち着く本なのだろうか。
謎である。人気の秘密を知りたい。
せっかく夜更かしして読んだのに、映画のダメージから立ち直れないばかりか、頭の中がさらに疑問だらけになってしまった。
それでも、気になる映画や本を次々と取り寄せることのできる日々には、すごく感謝している。まだまだ読みたい本が山のようにあって、幸せな悲鳴をあげてます。